先週の土曜日(4月6日)、京都府内にある個人塾(明秀館さん)を見学して参りました。
私が見学したのは土曜日の午後8時頃からだったのですが、中高生がおよそ30名ほど学習していたと思います。
春期講習最後の日ということで、すでに数時間の学習が経過したところに私が現れたわけです。突然の訪問客にも関わらず、生徒さんたちは少しもざわつくこともなく、こちらに目をやることもなく、目の前にある問題集やプリント類に適度な緊張感を持って取り組んでいたように思います。
分からないからとすぐに質問したり、集中力が途切れるわけでもなく、当然隣の生徒に話しかけることもなく、各自が自分の思考力だけを頼りに、課題に対して自立的に取り組んでいる姿がそこにはありました。
強制された作為的な緊張感ではなく、各自が自主的に取り組んでいるからこそ生まれる心地の良い緊張感・空気です(云うまでもないことですが、塾長が長年にわたり用意周到に設計されてきたからこそ生まれる世界です。)。大学の図書館でもここまでの空気はなかなかないと思います。大学の図書館と比較してしまうと、あるいは少し大げさな表現に思われるかもしれませんが、この雰囲気・空気は実際に目にした者にしか伝わりにくものです。
このような空気が中高生による「自立学習」によって生まれていたのに驚きました。
素晴らしい学習空間でした。
学習の終了時刻は22時半でした。
学習塾にとっての22時半は既に遅い時間です。
ですが、ここからさらに私を驚かせることが待っていました。
こちらの個人塾さんでは22時半から「音読」タイムとなっていました。
数名の生徒が各自単語帳を見ながら音読を始めていました。英単語の音読が終わると、次は英文の音読をしていました。
あるいは、楽しそうに問題の出し合いなどをしながらグループで学習をしている生徒たちも一方にはいました。
22時半までが正規の学習時間で、さらに22時半から23時までは音読を中心に、生徒同士が話をしても良い自由な学習時間帯として位置づけられていたのです。
この「仕掛け」には本当に驚きました。
塾全体に解放感のある心地の良い雰囲気が充満し、帰宅までの残されたわずかな時間を生徒たちは実に楽しげに過ごしていました。
この時間帯は塾長から生徒の頑張りに対するまるで「プレゼント」のようでした。
この楽しげな雑談の中に、長時間学習を潜り抜けてきた者同士の連帯感を私は感じました。
これこそ、塾が持つべき「楽しさ」なのでしょう。
こちらの個人塾さんを見学し、個人塾の奥深さを垣間見ることができました。
塾生の成績が上がる塾は何をしているのか?
その答えの一つを見たように思います。
中川先生、私のような実績もなにもない個人塾の見学を快く引き受けてくださり、誠にありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
みよし塾
塾長 三好知信